腸脛靭帯炎とは?太ももの外側の痛み
腸脛靭帯の炎症症状で、主な症状として、太もも外側に痛みや張りを訴えます。
別名「ランナー膝」とも呼ばれます。
腸脛靭帯はどこ?
上の図のスカイブルーのラインが腸脛靭帯。
腸脛靭帯の走行は、骨盤の横に張り出している部分(腸骨)から、脛骨外側顆と呼ばれる脛の上部に付着している筋肉です。
太ももの外側に位置し、大きくて頑丈な靭帯です。
腸脛靭帯は大腿筋膜張筋なの?
正確に言うと、大腿筋膜張筋と呼ばれる筋肉が、途中で腸脛靭帯に移行し、脛の外側に付く長い靭帯です。
腸脛靭帯炎?チェックしてみましょう
- 下図の大腿骨外側上顆の部分を押してみて、痛みがある
- 膝の曲げ伸ばしのときに痛みが出る
- グラスピングテスト
膝を90度曲げた状態で、
太もも側(上部図の大腿骨外側上顆より2~3cm上)を腸脛靭帯を押さえるように圧迫を加えながら、膝を伸ばした時に、痛みで膝を伸ばすことが難しい場合
上記に当てはまる場合は腸脛靭帯炎の可能性があります。
腸脛靭帯炎の原因は?
✓ランニングなどのオーバーユース
✓硬い地面での運動
✓ストレッチ不足
✓クッション性の低い靴での運動
✓ランニングのフォームが左右に揺れやすい
✓腸脛靭帯周囲の筋肉の低下や硬さ
✓O脚
腸脛靭帯円が起こりやすいスポーツ
ランニング、マラソン、サッカー、バレー、バスケットボールなど、膝や股関節の屈伸運動、切り替えし動作、踏み込み動作が多いスポーツでなりやすいスポーツ外傷です。
腸脛靭帯炎のケアー
安静
オーバーユースで起こっている場合は安静にし、
痛みが引いたら徐々に再開していきます。
ランニングシューズを見直す
ランニングシューズを見直し、
靴のクッションが乏しい場合は買い替えましょう。
ランニングフォームの見直し
ランニングフォームが左右にぶれやすい場合は、
下肢の外側に負担がかかりやすくなるため、
軸がぶれないように意識してみましょう。
ランニングフォームが崩れる原因として、
インナーマッスルの筋力低下や、太ももの外側が硬いなども考えられます。
腸脛靭帯を緩めるように、ストレッチを行い、インナーマッスルも筋トレで強化しましょう。
グラウンドで同じ方向ばかりジョギングをしていると、
一定の筋肉に負担がかかってしまうため、反対周りも取り入れてみましょう。
ストレッチ
また、腸脛靭帯炎が起こる方は、
殿筋、太ももの筋肉の筋力低下や筋肉の硬さなどが原因で腸脛靭帯に負担をかけてしまって、腸脛靭帯炎を引き起こしている場合もあるため、
殿筋や太ももの筋肉も意識してストレッチして緩めましょう。
テーピング
痛みがある時は、場合によってテーピングも必要です。
テーピングを腸脛靭帯に沿ってまっすぐに貼ることで、
腸脛靭帯のサポートになります。
腸脛靭帯炎がひどい場合アイシング
炎症がひどい場合は、練習後アイシングをします。
炎症が無い場合は、無理に冷やす必要はありません。温めて血流を促しましょう。
腸脛靭帯炎は早めにケア対策が大切
腸脛靭帯はもともと頑丈な作りになっている為、
その分痛めた場合は修復に時間がかかるケースが多いです。
放置して、そのまま練習やジョギングを続けることで、
痛みの程度も、はじめは走った後などに痛むのみだったのが、
ひどくなると痛みの頻度も多くなり、
程度も強くなり、治るのに時間を要するので、
気になった場合は早めに対処していきましょう。
無理をせず、ランニングを控えてストレッチなどを多く取り入れてみましょう。
腸脛靭帯炎の施術
鍼灸や整体を取り入れる
腸脛靭帯の硬さを取るように、鍼灸や整体を取り入れます。
私の鍼灸整骨院では、特に腸脛靭帯はマッサージをしてもほぐれにくいため、
鍼灸でゆるめる方が治りは早いと考えており、鍼が怖いという場合でなければ、鍼灸を取り入れるようにしています。
腸脛靭帯以外にも着目することが大切
腸脛靭帯炎を起こしている方は、
腰やお尻にも原因があることが多いので、
腰から下半身の動きや筋肉の状態を見ながら、柔軟性を出していきます。
骨盤の歪みからくることもある
ランニングフォームが崩れから腸脛靭帯炎を起こしている場合は、
太もも外側を緩めると同時に、骨盤の歪みを見て、歪んでいる場合は骨盤矯正も行います。
O脚
また、骨盤の歪みに関連することですが、元々O脚の方は、短い距離をランニングするだけでも太ももの外側に負担をかけ、腸脛靭帯炎を引き起こしやすくなります。
O脚の方は、歩き方のバランスや立ち方の重心のかけ方などを見直し、骨盤矯正などで足の状態を整えることも大切です。
腸脛靭帯炎を始め、様々なスポーツ外傷を施術しております。
腸脛靭帯炎でお悩みの方はご相談ください。
参考図:ビジブルボティー