sportcareの日記

整骨院19年間営む院長がお伝えするスポーツのケア対策 日々の施術を通しスポーツで起こるケガの予防やケア対策などを更新しております。

足根洞症候群とは?足首の外側の痛み

足根洞症候群とは?足首の外側の痛み

足根洞症候群の痛み発症部位

足根洞症候群の痛み発症部位

 「足首の外側が痛む」

 という場合は、足根洞症候群の疑いが一つ考えられます。

初めて耳にすると思われる方も多いと思います。

そんな足根洞症候群について今日は解説していきます。

 

足根洞の場所は?

足根洞の場所

足根洞の場所


足根洞は、足首の外側、外くるぶしの前方より外に位置し、

踵の骨(腫骨)と距骨の間にある関節で、関節の隙間が漏斗状の様に入口よりも奥が狭くなっていて洞窟のような形状をしていることから、このような名前になっています。

この足根洞の周りには、頚靭帯、骨間距踵靭帯、外側距踵靭帯とよばれる靭帯が関節をつなぎとめています。前距腓靭帯や踵腓靭帯の間にあり、また、足根洞の上を覆いかぶさるように伸筋支帯などもあります。

足根洞周囲の靭帯

足根洞周囲の靭帯

 

足根洞には神経がたくさんある

神経終末が多く存在し、足の後方の位置や姿勢を感知する深部知覚を担っています。

 

足根洞症候群の原因は?

✓足首を内側に捻った(内反捻挫)

✓O脚

✓変形性膝関節症

✓ハイヒールをよく履く

✓足の外側に重心が乗る

 

以上のことが原因となって、足根洞症候群を引き起こしやすくなります。

 

内反捻挫

内反捻挫

足首を内側に捻る内反捻挫は、

足根洞の周辺部分に負担がかかりやすく、

足根洞周囲にある筋肉や靭帯が引き伸ばされて、炎症症状が起こり、

その炎症が足根洞部分の神経を圧迫し、

痛みが出るということにつながります。

捻挫で筋肉が断裂し、出血した場合、

それが足根洞内に溜まり、繊維化、瘢痕組織となり、

神経や血流を圧迫することもあります。

また、捻挫を起こしてからその後、

靭帯が伸ばされたことで、関節が不安定になり、

足根洞周囲に負担がかかりやすくなります。

その状態で、

踏み込み動作や、坂道、階段、不安定な地面などを歩くことで、

関節がぐらつき、炎症を引き起こします。

 

足根洞症候群は、捻挫でも起こりますが、

その後、

捻挫が起こった周りの筋肉の状態が完全に修復しきらない状態で

使うことを積み重ねて痛めていくという

二次的要因も大きいです。

このような場合は、

普段の歩行では痛みは出にくいが、

足根洞周囲の靭帯を伸ばす動作をしたり、

重心をかけたりすると痛みが出やすくなります。

例えば、あぐらをかく動作で前屈をする等で痛みが出ます。

また、足根洞部分を押さえると痛みが出たり、

痺れを感じたりする場合もあります。

 

内反捻挫と同じような現象が、

O脚やハイヒールを履いている時、変形性膝関節症の方は

ふくらはぎの外側に重心がかかりやすくなっており、

足首の足根洞部分に負担がかかるため、

足根洞症候群を引き起こすと考えられます。

昔、流行った厚底ブーツを履いていた方・ハイヒールをよく履く方は、

捻挫を何度も起こした経験があると思いますが、

捻挫の角度も普通の靴よりも大きく捻りやすくなり、

捻挫の度に足関節の外側の靭帯が引き伸ばされたり、

その影響であとで靭帯が硬くなっていたりして、

足関節が不安定になっている場合があります。

その不安定な状態で、日常の歩行などで負担をかけていくと、

足首外側に炎症が起こり、足根洞症候群を引き起こしていくこともあります。

 

足根洞症候群は、

病院などでは、

レントゲン所見では異常がないため、

見逃され、関節痛と診断されることもありますが、

痛みが続く場合は、安静にし、痛みが出ている部分に気を配ることが大切です。

放っておいたら治ると過信してしまうと、

痛めている部分をさらに使う形となり、

さらに症状も進行、治りも悪くなります。

ですので、

痛みが続く場合は、無理に使わないようにし、

筋力強化、関節の血流をアップさせ、関節の柔軟性を高めることが大切です。

 

 

また、足関節への荷重負担が起因して起こる場合以外には、

痛風

✓リウマチ

なども原因となることがあります。

これらは、痛風の尿酸結晶成分や、リウマチ関節炎症症状が足根洞部分を刺激し炎症が起こります。

 

足根洞症候群のセルフケアー

  1. 足首強化 

    足根洞症候群の筋トレ

    足根洞症候群の筋トレ



    片方の足首にゴムチューブを引っ掛け、いすや机に巻き付けて固定。
    足首の背屈と底屈を繰り返す。

  2. 腓骨筋トレーニン

  下腿の外側を強化することが大切です。

  腓骨筋トレーニングで、

  足根洞周囲の筋肉にも働きかけることが可能です。

  1. ふくらはぎのストレッチ

          壁に手をつき片方の足を引き、
          壁を手で押すようにする。引いた足は地面を力強く踏み込む。

  1. ふくらはぎの筋トレ

          立った状態でつま先立ちするように、踵を上げ下げすることを繰り返す

足根洞症候群の施術

足根洞周囲の靭帯を修復する目的で患部に鍼施術を施す。

また、下腿全体の筋肉の萎縮を取るように、マッサージや鍼灸を施します。

スポーツ外傷 | 東広島市で評判の東広島鍼灸整骨院

 

痛めた部分の靭帯は、筋トレやストレッチでもなかなか完治に至りません。

そういった場合は、

患部に鍼灸施術やマッサージをすることをお勧めいたします。

また、

練習の再開も焦らず、じっくりと経過を見ながら徐々にはじめ、

しっかりと靭帯や筋肉の柔軟性が戻ってきたころ合いで

始めるようにしましょう。

踏み込んだ時などで痛みが出そうな場合は無理をせず、無理のない筋トレやストレッチをして様子を見て再開しましょう。

ずっと使っていく体ですので、大切に治していきましょう。