肩のインピンジメント症候群とは?
- 腕を真横に上げる途中(60度から120度)で痛みが出る
- 腕を上げる時に、引っかかりを感じる
こんな場合は、野球肩の一つ、インピンジメント症候群の可能性があります。
野球肩の中でも、最も多いとされるのがこのインピンジメント症候群とよばれ
るものです。
肩インピンジメント症候群のメカニズム
インピンジメントとは、「衝突」の意味をいいます。
上腕骨頭と肩峰の間の筋肉や肩峰下滑液包が、
この上腕骨と肩峰に挟まれて炎症が起き、痛みが生じることで起こる。
正確には、肩関節部分に起こるインピンジメント症候群を、
肩峰下インピンジメント症候群といいます。
肩関節以外でも、同じような現象が起こるとインピンジメント症候群と呼ばれますが、インピンジメント症候群のなかでも特に多いのは、この肩の回旋筋腱板が骨と衝突することによって起こる肩峰下インピンジメント症候群です。
回旋筋腱板とは?
肩甲骨から上腕に付く筋肉で、下記の4つの筋肉から構成されています。
・棘下筋:肩の外旋
・棘上筋:肩の外転
・小円筋:肩の外旋
・肩甲下筋:肩の内旋
特に、棘上筋は肩峰の下をくぐり、上腕の大結節と呼ばれる所に付着するため、インピンジメント症候群の好発部位になります。
インピンジメント症候群の原因
✓スポーツやお仕事などで腕をよく使うため、オーバーユースを起こしている
✓巻き肩の方
✓猫背の方
✓肩こり
上記の原因から起こるインピンジメント症候群は、
回旋筋が硬くなっていたり、弱くなっていたりすることで、
筋肉の柔軟性が低下し、
筋肉の可動域低下や筋肉自体の滑らかな動きが失われるために、
このインピンジメント症候群を引き起こしやすくなります。
また、
スポーツ時のフォームが崩れていて筋肉に負担をかけやすくなっていることもあります。
野球の場合、
肘が下がっていたり、体幹が硬い、肩甲骨の可動域が悪いなどからフォームが乱れ、
インピンジメント症候群を引き起こすことがあります。
腕だけで投げようとすると、肩や腕などに無理な力が入り、負担がかかります。
その結果、肩を痛め、インピンジメント症候群へとつながってしまうことも考えられます。
投球時のフォームで気を付けておきたいポイントはコチラ↓のブログをご参照ください。
インピンジメント症候群のケアー
回旋筋腱板への血流を良くし、可動域を増やし、筋肉に血流がスムーズに運ばれることで、肩峰下滑液包の働きも活性化し、筋肉の動きを滑らかにします。
炎症がある場合は、冷やしますが、炎症がある程度取れれば、温め血流を促しましょう。
肩甲骨のストレッチやマッサージを行いましょう。
肩のインピンジメント症候群のストレッチ整体のご紹介
肩のインピンジメント症候群のストレッチ整体①
1.背中で手のひらと手のひらを合わせ、合掌する
2.肩甲骨内側や、前腕にストレッチを感じられる範囲で行う
無理に行うと痛めますので、痛みの出ない範囲で行いましょう。
肩のインピンジメント症候群のストレッチ整体②
椅子や机、ベッドなどを体の背面に置き、手のひらを下に向けるように両手をつき、ゆっくり肘を曲げながら、腰を落としていきます。
しゃがんだ状態で、しばらく10秒キープ。
インピンジメント症候群の施術
どの筋肉が原因になっているのかを突き止め、その筋肉の動きをスムーズにするために鍼灸やマッサージ、整体などによって巻き込み防止施術を行います。
鍼灸施術では、この回旋筋腱板に鍼を打つことでダイレクトにアプローチできるのでおススメです。
また、上記の回旋筋腱板以外にも上腕の筋肉や背筋も関係があるため、それらの筋肉の状態を見ながら鍼灸やマッサージ、整体など合う施術を行っていきます。