野球肩「インターナルインピンジメント」とは?ストレッチ整体で解消に!
今回は野球肩のうちの「インターナルインピンジメント」の
症状、原因とケア対策のストレッチ整体のご紹介です。
肩のインターナルインピンジメントは細かな分類でいうと、
野球肩の一種で、野球肩の中に肩のインピンジメントがあり、
肩のインピンジメントの種類の中に、インターナルインピンジメントがある、
という分類です。
肩のインピンジメントは大まかに3つに分類される
- 肩峰下インピンジメント
- インターナルインピンジメント
- 烏口下インピンジメント
に分けられます。
「肩のインピンジメント」については、コチラのブログをご参照ください↓。
この記事はこのような方におススメ
肩のインピンジメントのうちの一つ「インターナルインピンジメント」ですが、
この記事はこのような方におススメです。
- 野球肩で悩まれている方
- よく肩の痛みがあるという方
- 肩のインピンジメントで悩まされている方
上記の症状でお悩みの方は是非ご覧ください。
- 野球肩「インターナルインピンジメント」とは?ストレッチ整体で解消に!
- インターナルインピンジメントの症状とは?
- インターナルインピンジメントの原因
- レイトコッキング期(late cocking)でのインターナルインピンジメントを予防するには?
- インターナルインピンジメントの予防ケア
- インターナルインピンジメントのケア ストレッチ整体と筋トレ
- インターナルインピンジメント予防ストレッチ整体のご紹介
- インターナルインピンジメントの施術
インターナルインピンジメントの症状とは?
- 肩の痛み(60°~120°の範囲での痛み)
- 腕を上げる特定の動作でクリック音
- 肩を動かす時の可動域制限や動作痛
インターナルインピンジメントの原因
投球動作時に起こる肩への負担の原因を知ることで、肩のインターナルインピンジメントに対する効率的なケア対策に繋がります。
では、
インターナルインピンジメントの原因を見ていきましょう!
インターナルインピンジメントの大まかな原因を解説
インターナルインピンジメントの原因として、投球動作のレイトコッキング(late cocking)の相での肩関節への負担が挙げられます。
レイトコッキング期に起こる肩への負担
肩のインターナルインピンジメントでは、レイトコッキング期に起こる肩に加わる負担が原因として挙げられます。
レイトコッキング(late cocking)期では、
肩関節を大きく後方に外旋させる動きを取ります。
このときに働く主な筋肉は小円筋や棘下筋などです。
肩甲骨から上腕の後方に付着する筋肉が働きます。
レイトコッキング(late cocking)に起こる肩関節の動きは、
肩関節内部で上腕骨頭の前下方が関節窩(肩関節の凹み)に滑り込むように動きます。この滑り込む動きを、滑り込みすぎないよう制御し、肩の安定に働く靱帯が肩関節にあります。
しかし、
- 筋肉の硬さから肩関節の動きが悪くなっている
- 繰り返しのオーバーユース
- 体幹や肩甲骨が硬い
等が原因で、滑り込みを制御する働きが低下して肩関節に無理な動きが加わり、
負担をかけます。
そのため、肩関節を制御している靱帯を伸ばしたり、さらに筋肉が硬くなったりしやすい傾向になります。
肩関節は不安定な関節のため、肩関節周りの筋肉や靱帯が関節の不安定さを補っています。
その制御の働きが落ちることで、肩関節が不安定になり、このような肩のインターナルインピンジメントを始め、様々な肩関節の症状に繋がるきっかけになります。
さらに細かく見ると、肩のインターナルインピンジメントの原因は二つに分けられます。
肩のインターナルインピンジメントの2つの原因
①靱帯が伸びたことで起因するインターナルインピンジメント
肩関節をつなぎとめる靱帯が、オーバーユースや肩関節の筋肉の柔軟性低下などで負担がかかり、伸びてしまうと、上腕骨頭が前下方に、さらにスライドして滑り込むようになり、この時に同時に筋肉も一緒に巻き込まれ、関節によって挟み込まれる現象(インピンジメント)が起こります。
この時に挟み込まれる筋肉は、棘上筋や棘下筋などが挙げられます。
②肩の外旋筋が硬くなることで起因するインターナルインピンジメント
- オーバーユース
- 無理なフォーム
- 体の硬さ
などから肩の外旋筋に負担がかかり、肩の後ろ側が硬くなります。
そのことで、レイトコッキング期に起こる肩関節の上腕骨頭の前下方のスライドが、肩の外旋筋が硬くなることで肩関節後面に引っ張られ、上手く前下方にスライドせずに、違う方向にスライドすることがあります。
そのことで、肩関節内部で巻き込み現象が起こり、棘下筋や関節唇などが挟み込まれ、インターナルインピンジメントを引き起こします。
レイトコッキング期(late cocking)でのインターナルインピンジメントを予防するには?
レイトコッキング期(late cocking)に肩関節に働く外旋の動きは、かなり肩関節に負担をかけるため、肩関節外旋の動きをいかにスムーズにさせるかがポイントになります。
肩関節外旋の動きをスムーズにさせるためには、肩関節外旋筋の柔軟性(小円筋や棘下筋など)が大切です。
また、レイトコッキング(late cocking) では、肩外旋時に肩関節の前面と後面部分に負担がかかるため、それを制御するための外旋筋をはじめ、内旋筋、靭帯なども働きます。
レイトコッキング期(late cocking)に働く筋肉
さらに肩関節以外の動き、つまり
- 体幹
- 肩甲胸郭関節
- 股関節
などの可動域を高めることも大切です。
このようにレイトクッキング(late cocking)の負担は、肩のインピンジメントをはじめとする野球肩に繋がりやすくなります。
インターナルインピンジメントの予防ケア
上記のようなインターナルインピンジメントの原因となる、靭帯の伸張や肩関節の硬さを防ぐためには 肩関節の筋肉を緩め、可動域を高めることが大切です。
また、肩関節を最大に外旋させるためには、肩関節以外にも
- 体幹の柔軟性
- 肩甲胸郭関節の可動域
- 股関節の柔軟性
を整えることが大切です。なぜなら肩を外旋させるときには肩関節の動きに加え、胸椎や骨盤、股関節の動きなども補うことで肩の外旋を行うからです。肩関節以外の動きが硬いことで、肩関節のみで働く外旋動作が増えるために、肩に無理が加わり、インターナルインピンジメントをはじめとする野球肩の発展するきっかけに繋がります。
特に肩関節外旋させる時には胸椎の可動域を高めることが大切と言われます。
また野球フォームの見直しも一度してみましょう。
インターナルインピンジメントのケア ストレッチ整体と筋トレ
インターナルインピンジメント予防のためのストレッチ整体や筋トレは、
が挙げられます。
そこで最後にインターナルインピンジメントの予防に、
肩の腱板ストレッチ整体と胸椎の可動域を高めるストレッチ整体のご紹介をさせていただきます。
インターナルインピンジメント予防ストレッチ整体のご紹介
肩の腱板ストレッチ整体1
下図のように、90度肘を曲げた状態で壁に右手をつき、左側へ体幹のみ回旋させる。
この時、足は動かさないように。右肩関節のストレッチを感じられればOK。
気持ちのいい範囲で20~30秒キープする。
肩の腱板ストレッチ整体2
下図のように、腰に両掌を当てておなかの方へ向けて押し付ける。
この時、腰が反らないように注意する。
ふとした隙間時間を使ってストレッチ整体を手軽に行えるので便利。
胸椎ストレッチ整体1
1.四つん這いになって肩の下に腕、股関節の下に膝をもってくる
2.息を吸いながら、ゆっくりとお顔とおしりを天井に向けながら背中を伸ばす
3.息を吐きながら、ゆっくりと背中を丸める。おへそを天井に向けて引き上げるように
胸椎ストレッチ整体2
下図のようなポジションを取り、手を天井に突き上げるようにすることで胸椎を伸ばす。ゆっくりと深呼吸を行いながら20から30秒ほどキープする。
足を変えて再び同じストレッチ整体を行う。
胸椎ストレッチ整体3
下図のようなポーズをとり、上体をそらして胸椎をストレッチ整体する。20から30秒ほどキープする。
インターナルインピンジメントの施術
インターナルインピンジメントを始めとする野球肩は、 はじめは単発的な肩の痛みから徐々に発展して靭帯や関節に負担をかけていってしまうことがあります。ですので、あまり無理をされず痛みが続くようなら、肩関節や胸椎、肩甲骨の動きを整えてトータル的に投球時の体の柔軟性を高め、バランスが良くなるようにすることがおすすめです。
東広島鍼灸整骨院では、野球肩のインピンジメントをはじめ、スポーツにおける肩の痛みや腰痛に対しての根本的な原因を探りながらアプローチをして怪我をしにくい体作りを鍼灸やマッサージ、整体などで通して一人一人に合わせた施術を行っております。野球肩など、肩の痛みでお悩みの方はお気軽にご相談ください。